人材確保に貢献するHP戦略のカギは更新とSNS

人材確保に貢献するHP戦略のカギは更新とSNS

伊豆・河津町で建設機械や重量物の運搬、建設機械の修理販売などを手掛ける泰成重機興業。トラック1台から始まり、今では従業員数30人を超え、コンクリート用採石の販売や運搬、土木工事など事業の幅を広げている。「人材育成が事業の発展には何より大切」と話す正木泰輔代表。同社では応募者確保のための戦略としてHPを開設。採用とHPの更新を担う山下升一氏のもと、SNSも活用した戦略を進めている。

一貫したサービスと対応で急成長

──事業内容は?

正木 同業他社で働いていたのですが、独立してやってみたいと14年前にトラック1台からスタートしました。業容は、建設機械や重量物の運搬と、建設機械の修理や販売・組み立て。また、建設用残土やコンクリート用採石・砂などの運搬や土木事業も行っています。

──特徴は?

正木 一貫した対応力です。大型建設機械や重量物は、トレーラー1台では運べないものも多いため、現場で運搬前に解体し、運んだ先で再度組み立てるところまでワンストップで請け負っています。このような事業内容は、最初からビジョンとして描いていたわけではありません。お客さまからご相談いただいた内容に応じて、できることを増やしてきた結果、当社の強みや特色として打ち出せるようになりました。

──大切にしていることは?

正木 社員あってこその会社ですから、1人ひとりと向き合うことを心掛けています。設立時から経験豊富なベテランたちが共に切磋琢磨して、会社の成長を支えてきてくれました。最近は若い社員も増え、ベテラン社員が培ってきた経験や技術を次の世代へと着実に伝える環境が整いつつあります。私たちの仕事は、技術や経験が必要です。ゼロからスタートして一人前になるまでには5~6年かかります。だからこそ、会社が一つの家族として社員の成長を支える、そんな会社の空気を醸成していきたいですね。

──今後の展望は?

正木 静岡県東部で業界トップを目指しています。その根底にあるのは、会社の成長を支える、従業員への思いです。利益を出し、給与や待遇という形で従業員に還元したいですね。そのために、建設機械の修理や販売事業にもより一層力を入れるつもりです。
運搬の仕事は、他社との差別化が難しい事業です。価格競争にさらされるリスクもあります。一方で、建設機械の修理は、技術が必要な分野。簡単に他社が真似できるものではありません。建設機械の修理工は、個人事業主が多く、法人の場合でも大半が従業員数5人程度と小規模です。
1法人として建設機械の修理部門を形にすることができれば、他者の追随を許さない存在になれると確信しています。


人材獲得のためにHPを開設

──HPを作ったきっかけは?

正木 当社はおかげさまで営業面ではさまざまなご縁からお仕事を頂く機会が多く、現状では対応できないくらいです。そのため人材採用は急務でした。ハローワークにも登録をしていましたが、応募はおろか問い合わせすらほとんどこない状況でした。そこで、3年ほど前からお世話になっているアインス税理士法人の石渡清和先生に相談したところ、アイ・モバイルさんを紹介いただきました。採用という面では、HPはかなりコストパフォーマンスがいいツールだと考え、制作に踏み切りました。

──HP制作での注意点は?

山下 特に採用ページはこだわって制作しました。仕事を探す人の目線で、給与や就業時間などをわかりやすく掲載できるようにしたいと制作担当者へ伝えました。また、トラクターや重機など自分たちで撮影が難しい部分はプロのカメラマンに依頼。HP内のテキストも取材をもとにプロのライターが表現してくれました。

──反響は?

山下 アクセス数、応募数ともに増えました。平均して応募者は毎月1~名。直近では月間4名の応募がありました。求人サイト経由はほとんど面接までたどり着かなかったため、大きな違いを感じています。採用ページに仕事内容、社員の顔写真やインタビューを掲載することで、企業としての理解も深まっています。応募者が面接前にある程度当社を認識してくれるので、ミスマッチもなくなりました。ティックトックやインスタグラムも活用して、さらに相乗効果が出ればと思っています。
正木 社員も採用ページやSNSに載ることがモチベーションのアップにつながっています。こまめにチェックして「こんな投稿をしてみてはどうか」と提案してくれる社員もいます。当社では、従業員の頑張りに対して、毎月表彰しているのですが、こうした表彰の様子もSNS上で発信することで、会社の雰囲気を伝えることができていると思っています。


定期更新とSNSで効果倍増

── SNSとHPの使い分けは?

山下 HPでは、社員インタビューや事業を紹介するコラムなどを掲載し、コンテンツを充実させながらフォーマルな場としての発信を心がけています。一方で、ティックトックやインスタグラムでは動画を大いに活用しながら、カジュアルな社内の様子や社員の仕事内容などを発信しています。

──今後のHP活用の展望は?

山下 HPは作って終わりではなく、定期的な更新でコンテンツを充実させていくことが大事。その点、アイ・モバイルさんのHPは更新もしやすくいいですね。操作方法でわからないことがあれば、電話ですぐに問い合わせをして教えてもらえます。最近では、SEO対策としてコラムページも作りました。さまざまな形で社員に登場してもらっているおかげで、社内のHPに対する関心度が高く、コラムのネタや写真の提供に関しても社員がとても協力的です。われわれにはそれぞれ仕事があるので、担当者1人が背負い込むのではなく、できるだけ多くの社員を巻き込んだHP運用が理想です。
正木 採用面では、次世代を担う20代にもっと応募してもらいたいので、HPを通じて若手の心に届くコンテンツ作りや発信に力を入れていきたいですね。

(取材協力:アインス税理士法人


株式会社泰成重機興業
TEL:0558-36-8190
住所:〒413-0506 静岡県賀茂郡河津町下佐ケ野370-4
URL:https://www.taiseijyuki.co.jp/

(インタビュー・構成/アイ・モバイル 株式会社)
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