ホームページで広がる児童英語教育の輪
楽しみながら自然に英語が身に付く教材。それが有限会社SELMが考案した「B.B.カード」だ。英語を教える講師らに支持され、カードを用いた指導法を研究するセルム児童英語研究会が発足。英語教育の早期化が進む中、広がりを見せている。「B.B.カード」考案者の難波悦子氏、研究会のホームページを運営する木島祐子氏に話しを聞いた。
遊びの中で英語が身に付く
――「B.B.カード」を開発された経緯を教えてください
難波 長く子どもたちに英語を教えてきましたが、できない子をどう伸ばしていくかは大きな課題でした。いろいろ考えていた時、英語と日本語のことわざを書いたカードでカルタ遊びをしたら、驚いたことに子供たちはすらすらと英語のことわざを言えるようになったんです。単語1つ1つの意味は分からなくても、耳で聞いて文章を丸ごと覚えられることに気づきました。それをヒントに作ったのが「B.B.カード」です。
――「B.B.カード」の特徴は?
難波 いきなり英語の文章を言うことから始める点です。カードの英文には、英検3級程度の文法と頻出熟語が入っています。例えば「Betty Botter bought some butter」のように、韻を踏んでいて言いやすく、ゲームをしながら復唱しているうちに3歳児でも覚えてしまいます。核となる文章が頭に入れば、単語を入れ替えて自分が言いたいことを表現できるし、主語や述語などの文構造も自然に分かるようになります。できるが先、文法は後から知れば良い。アルファベットから単語、文章へと段階的に教える従来の方法とは真逆の「全体から個へ」という発想です。
――研究会の具体的な活動は?
木島 「B.B.カード」をどのように使えば英語をもっと楽しく教えられるかを、塾や学校の先生が集まって話し合ったのがセルム児童英語研究会のはじまりです。当初は5人だった会員が、今では300人弱になりました。定期的な勉強会や講座の開催、会員向けのニュースレター発行、ネット上での情報発信を行っています。
ネット発信を強化し全国に
――BESTホームページを導入された理由を教えてください。
木島 自分で作ったホームページ(HP)が凄く地味で、もっとアトラクティブなデザインにしたいと思い、作成をお願いしました。可愛く華やかで、楽しく見ていただけるHPになったと思います。
――どのような情報を発信していますか?
木島 HPの目的は、英語を教えている先生方に「B.B.カード」を使った指導法を知って理解していただき、より広めていくことです。「B.B.カード」の特徴はもちろん、既に指導に取り入れている先生の体験記、カードを使ってゲームをしている子どもたちの写真も載せています。ブログはスタッフが交代で毎週更新し、見ていただける機会を増やすためフェイスブックで情報を拡散しています。
――効果はいかがでしょう。
木島 HPからの問い合わせや教材の注文、講座情報を見て参加して下さる方が増えています。「児童英語 定着する」などのワードで検索されたり、塾の先生のブログで「B.B.カード」を知って興味を持ち、HPに来られているようです。先生方が新学期に向けて教材を探される2~3月は、特に問い合わせや注文が多く、1日に10件以上入ることもあります。以前は口コミで少しずつ波及していたのですが、HPによって一気に全国に広がりました。
――今後の活用方法は?
木島 カルタやビンゴなど「B.B.カード」を使ったゲームは50種類ほどあります。その様子を動画でアップしたいと考えています。文章よりも実際に見ていただいた方が、進める手順やテンポ、子どもたちの反応をよく分かっていただけるはずです。また、指導の効果は長期的に表れるもの。このカードで英語を学びながら育った人の体験談も交えてメリットを伝えていけたらと思います。
――目標をお聞かせください。
難波 一人でも多くの子に英語を学ぶ楽しさを知ってもらうことです。そのためには、先生方が子どもに身に付けて欲しいことを総括的に理解し、楽しませながら導いていかなくてはいけません。指導法の研究を通じてその力になり、一緒に英語好きの子どもを育てていきたいと思います。
この度は取材にご協力いただきまして、ありがとうございました。
有限会社SELM
住所:〒160-0007 東京都新宿区荒木町9番地13号
電話番号:03-5341-4720
HP:http://www.selm-j.com/
(インタビュー・構成/アイ・モバイル 株式会社)
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